新卒教員は年度初めから何をすれば良いのかわからないのがデフォルトだ。しかし、今のうちから4月からの仕事のイメージを持つことができたら、それに越したことはない。
この記事は「4月から何すればええねん」状態だった新卒教員時代の私に向けて、語りかけるように書いていく。
新卒教員4月のタスク:学級担任編
新卒で学級担任をするケースは、指導教員としてベテラン教員が学年団に配置されている。そのベテラン教員に助言を仰ぐことが重要だ。なぜなら、学校として取り組むべきことなどもあるため、全て学級担任が好き勝手できるわけではないパターンが多いからだ。
とは言っても、どんな学校でも共通するタスクは存在する。
学級担任が4月の始業式までにやること
以下のタスクは、どんな学校においても必要なタスクだ。新卒教員が学級担任をする場合は、非常に多忙になるが、事前に知っておくだけで少しは気持ちが楽になるだろう。
- 学級組織構想(係は?何人ごと?など)
- 学級当番活動表(給食、掃除など)
- 教室のプリント掲示のイメージ(学校便り、ほけん便り、学級通信、給食だより など)
- 学級通信第一号作成
- 生徒の氏名のネームプレート作成(黒板に貼れるもの)
- 小学校であれば、時間割作成
- 学級開き、授業開きの準備(子どもに伝えることを整理する)
- 授業作り(着任してから一週目をとにかく乗り切る)
担任になった場合、最低でもこれらのタスクは処理する必要がある。繰り返すが、以上の情報をヒントに、先輩教員への助言を求めると良い。なぜなら、学校独自の手法やルールが存在する場合があるからだ。例えば、掲示物を張って良い場所など、指定されているケースなどもある。面倒だが、従うしかない。
朝の会、帰りの会の運営例
教師っぽくて、説教臭い言い方だが、何事も「ねらい」を持って仕事をすることが重要。例えば、朝の会で時間割を確認するねらいは「見通しを持たせること」、今日のニュースのコーナーは「社会への関心を持たせること」など、教師自らがねらいを意識して学級経営をしていると、「ちゃんと考えて働いてます」感が出る。何も考えてない人間よりはずっとマシである。
1 挨拶
2 時間割確認
3 今日の目標発表(個人的には必要ないと思う)
4 今日のニュース(世の中のことを知って欲しいという保護者が多い。ニュースを朝見る習慣をつける)
5 みんなから
6 先生から
1 明日の教科連絡(中学校)
2 翌日の時間割確認(小学校)
3 日直への褒め言葉(学級内で認め合う風土を作る。日直の前後の生徒に日直を誉めさせる など)
4 みんなから
5 先生から
6 挨拶
挨拶のやり直し、などはうざいのでやめた方が良い。日常的に信頼関係を築いていけば元気に挨拶はするようになるものだ。しかも、相手はロボットではないので、年中元気に挨拶するのも不自然だ。人間らしく、気楽に過ごさせてやるのが、持続可能な良い学級を作るポイントだろう、とか教師みたいなことを言ってみた。
新卒教員4月のタスク:教科担任編
最初の授業の「授業開き」って何すれば良いの?
- 教師側からの授業での約束事
- 授業の際に必要な学習道具
- 評価の方法
- 教科でつけたい力について
- (初めて入る学級であれば、自己紹介から!)
一発目の授業開きで活発な交流場面を設定する人もいれば、普通に淡々と一回目の授業を行う人もいる。ここら辺は自分のカラーを出していって良い。
ただ、中学校や高校になると、同じ学年の教科を他の先生と一緒に担当することもある。その場合は、教科担当同士での打ち合わせをした上で進めていくべきだ。要するに、暴走する教員だと判断されると後々働きにくくなるからだ。
成績の付け方って?
これは各学校に成績を処理するExcelファイルで管理している。そこに日常的に実施する小テスト、定期テスト、学習活動の状況などの数値を入力していく。しかし、学校によっては成績ファイルが個人持ちの場合もあるので、信頼できる先生方ファイルをもらってしまうのも手である。
成績の処理は、基本的に小学校であれば放課後、中学校、高校であれば空き時間も活用できる。成績の処理は溜め込みすぎず、計画的に処理していくことが大事である。
ちなみに、私はiPadの「GoodNotes」という手書きノートアプリで成績など記録している。手軽であり、効率的に仕事を進めることができるため、非常に便利だ。以下の記事でも紹介している。
新卒教員4月のタスク:挨拶、菓子折りなど常識編
4月の新卒教員は、やたら挨拶をする場面が多いのでテンプレを示しておく。
着任式の挨拶テンプレ
皆さん、おはようございます!私の名前は「〇〇」です。4月に大学を卒業しました!まだ、学校のことでわからないことがたくさんあるので、皆さんに色々なことを聞きながら、楽しく、元気に過ごしていきたいと思います!私は大学時代に「特技」をしていたので、休み時間に一緒にできたらいいなと思います!よろしくお願いします!
①おはようございます!〇〇と申します。 大学では〇〇を専攻していました。 先輩方にご指導いただきながら、生徒たちの成長に貢献できるよう、精一杯頑張りたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。
②おはようございます!〇〇と申します。 大学時代は〇〇サークルに所属しており、〇〇の経験があります。 学校行事や部活動など、生徒たちと様々な活動を通して、私自身も成長していきたいと考えています。1日でも早く、職場の戦力となれるよう頑張ります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
菓子折りは不要な学校が多い(着任者同士で事前に打ち合わせをしよう)
現在、菓子折りは不要とする学校が増えてきている。しかし、古風な学校はいまだに悪しき風習が続いている。はっきり言って大学卒業をしたばかりの学生に菓子折りを買っている余裕なんてない。ふざけんな、と言いたくなる。
着任する前に、事前に学校訪問をする。その際に、以下のパターンがある。
・学校側から「菓子折りなどの気遣いは不要です」と言われる。(これが勝ちパターン)
・菓子折り不要の話が出なかったら、着任者同士で「連名で割り勘する」パターンで準備をする。(大体、ベテランor中堅教員が先に立て替えてお金を支払ってくれる。)
記事を読んでいるあなたが勝ちパターンであることを祈る。
最後に:新卒教員必見 業務効率化につながる記事をリストアップ
とにかく、新卒教員の皆さんには、1分でも早く帰宅し、心と体を休めてほしい。そんな思いでこの記事を書いた。新卒時代の私がこの記事に出会っていれば、少しは助かっただろうと思う。
最後に、教員の働き方において、業務効率化につながる記事をリストアップしたので参考にしてほしい。
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