あーあ、上司に褒められたいな。褒められて認められれば生きやすくなるしな。
これは私の職場の同僚(後輩)の言葉です。
以前は私自身もこのように「褒められたい!」「認められたい!」という承認欲求を強く持っているタイプでした。
しかし、アドラー心理学に出会ってから、承認欲求を強く意識しすぎないで生きることの快適さを知りました。
ということで、この記事では承認欲求を捨てたら楽になったという話を書きます。
本記事のテーマ
アドラー心理学における「承認欲求」の考え方を知り、気楽に生きよう
記事の信頼性
記事を書いている私は、小学生時代から社会人になるまで「褒められたい」「認められたい」という気持ちが強い人間でした。人間には本来、承認欲求があるものですが、その中でも私は特に強い方だったと思います。しかし、アドラー心理学に出会ってから、承認欲求の捉え方が変わり、ちょっとだけ生きるのが楽になりました。そんな私が救われたアドラー心理学の考え方を紹介します。
読者さんへのメッセージ
本記事では「とにかく心に余裕を持ち、少しでも楽に生きたい!」という方に向けて書いています。
この記事を読むことで、承認欲求の捉え方が変わり、生きていくことも少し楽になると思います。
人間関係で疲れてしまう方の中には承認欲求が強いことによる原因もあるはずです。そんな方は、承認欲求を捨てることで、快適に生きていくことができるので、そのような考え方を紹介していきます。
職場の同僚との会話
あーあ。俺上司に怒鳴られること多くて疲れました。
ゆん(妻)さん、上司に気に入られたいっす。認められたいっす。
そうなんだ。なんで?
だって、認められたら精神的に楽じゃないですか。怒鳴られたくないし。
そうなんだ。怒鳴ってしまうのは、相手に物事を伝える手段として、「怒鳴る」という威圧的な方法しか持っていない上司の課題だから、君の課題じゃないよ。気にしなくていいと思うよ。大切なのは、上司が何を伝えたいか、を理解することだと思う。
なるほど・・・。怒鳴ってしまう上司の課題なのか。
でも、上司に褒められたり、認められたりすれば怒鳴られないだろうし、やっぱり周囲の人から認められたい気持ちは消えないです。その方が、気楽に生きていける気がしますし。
そうか。後輩くんは認められたいんだね。誰でもそういう気持ちは持っているものだよね。
ただ、その「承認欲求」を強く持ちすぎると、「他人の人生」を生きてしまうことになるかもしれないから気をつけるといいよ!
た、他人の人生!?
・・・まるで、「嫌われる勇気」のような展開で書いてしまいましたが、実際にあった会話です(笑)
承認欲求を強く持ちすぎると、他人の人生を生きることになる
承認欲求が強いと、他人の人生を生きることになってしまうとはどのようなことか。
それは「他人に褒められるための行動をとってしまう」ということです。
例えば、先ほどの後輩くんのパターンでいえば、きっと後輩くんは上司に認められるために、まずは上司の言うことを聞くと思います。そして、上司の顔色をうかがい、行動をとるようになります。そして、上司が褒めてくれた行動を何度もとるようになります。
これってどう思いますか?そこに後輩くんの意思はあるのでしょうか。
後輩くん自身がどう生きたいか、どう行動したいか、が完全にありません。そこにあるのは、「上司の意思」です。
もちろん、部下として上司のビジョンや意思を理解して仕事をすることは否定しません。
しかし、それが全てだと、完全に意思のないロボットと同じです。
そして、「怒られたくないから」という理由によって行動することも、後輩くんの人生において楽しいわけがありません。
つまり、このままだと後輩くんは上司に操られた「他人の人生」を生きてしまうことになるのです。
では、どうすれば後輩くんは前に進めるのでしょうか。
自分の意思が大事!結局は自分がどうしたいか
後輩くんが前に進むためには、他人からの評価を気にすることではなく、「これからの自分はどうしたいのか」を考えることです。
ここで大切になる考え方が「課題の分離」というものです。
例えば、上司が怒鳴ってくることに対して、イライラしても仕方ありません。物事を理解させるためにわかりやすく説明をすれば良いのにも関わらず、怒鳴るという手段しかとれない上司に対してイライラするのは意味がないのです。そして、怒鳴るという行動を取り続けた結果、周囲からの信頼を失う可能性もあります。つまり、最終的な責任は誰が負うのか、を考えることで、自分の課題なのか、他人の課題なのかを考えるのです。今回で言えば、怒鳴ることは上司の課題なので、後輩くんがいくら介入したところで問題は解決しません。
逆の視点でも考えてみましょう。
なぜ、上司はすぐに怒鳴るのでしょうか。それもまた、「部下である後輩くんの課題に介入」しているからです。
「何度言ってもわからんなこいつは・・・」という上司の悩みは、他人をコントロールすることによって、自分自身を満足させることしか考えていません。つまり、部下が物事を理解して行動できるか、は部下の課題です。ここに無理に介入していってしまうから、イライラして怒鳴ってしまう。
さて、後輩くんの視点に戻しましょう。
「課題の分離」をすることによって、相手の言動に腹を立てることなく、過ごすことができるようになります。
もちろん、これはあくまで考え方なので、相手の言動によって嫌な気持ちになったりすることはあります。
ただ、課題の分離によって、私の場合はイライラした時や落ち込んでしまった時、引きずることがかなり少なくなりました!
例えば、こんな流れで切り替えてます。
怒られた!あの暴言、態度むかつく!!
⇩いや待てよ
あの暴言、態度をとっていった責任は最終的にあの人が負うことになるよな。
⇩
そうか、あのむかつく態度をしてしまうのは、あの人の課題なんだ。
私の課題ではない。
と、こんな感じです!
このように考えることによって、「怒られること」にビクビクしないで行動することができるようになります。
そして、「自分がどうしたいか」ということを考え、自分の意思で行動できるようになります。
でも、ここで気をつけなければならないポイントがあります。
「課題の分離」は「開き直り」ではないということ
課題の分離は「開き直り」のように解釈してしまうと、間違った方向に人生が向かってしまう可能性があります。
先ほどの例を使って紹介します。
怒られた!あの暴言、態度むかつく!!
⇩いや待てよ
あの暴言、態度をとっていった責任は最終的にあの人が負うことになるよな。
⇩
そうか、あのむかつく態度をしてしまうのは、あの人の課題なんだ。
私の課題ではない。
⇩
どうも話を聞く気になれない。
⇩
あの上司の言うことは全て間違っているんだ。
というように、上司の暴言、態度に対しては「課題の分離」をすることによって、無視することができます。
しかし、無視していけないのは「上司が何を伝えようとしていたか」です。
輩くんの場合、「上司が怒ってくるかもしれない」という理由から、後輩くん自身の考えで行動することができなくなっています。
そして、後輩くんはすぐに怒る上司をだんだん避けるようになります。最終的には、上司の発言を全て「間違っている」と解釈してしまうようになります。そして、自分を受け入れてくれる環境で酒を飲みながら愚痴をこぼす・・・なんてのは社会人のよくあるパターンですね。
それでは何も前に進みません。
ここで大切なのは、「せっかく課題の分離をしたんだから、相手の伝えたいことはしっかり理解しよう」ということです。
課題の分離によって、相手の言動による影響を受けず、シンプルに伝えたいことは何なのかを捉えることができます。
しかも、自分の成長のチャンスも広がります。
「俺の嫌いな上司の言うことだから、全て間違っている」と考えるのは違います。
もしかすると、部下への接し方に課題があるだけで、実はものすごく正論を言う人かもしれません。または、参考にすべき考え方を持っているかもしれません。自分の周囲の人との関わりは全て、自分の成長のチャンスです。課題の分離をせずに、心を閉ざしてしまうとせっかくの成長のチャンスが失われてしまうかもしれません。
そう考えると、もったいないですよね。
だからこそ、課題の分離。そして、相手の伝えたいことを理解した上で、自分の考えを相手に伝える。これが大切です。
まとめ 承認欲求を捨てたら楽になる!
繰り返しますが、私自身、承認欲求を捨てることは完全にできていません。もちろん、人間誰しも認められたいと思うものです。「認められたい、褒められたい」という感情を捨てるのは難しいです。
ここでお伝えしたいのは「承認欲求のために縛られて生きるということを捨てるべきである」ということです。認められるために、褒められるために行動するようでは、他人の人生を生きることになります。他人の価値観に振り回され、疲弊していくだけです。
肝心なのは意識の持ち方です。「自分は何がしたいのか」を常に考えることが最も大切だと思います。
自分の意思で行動した結果として、認められたり、褒められたりして、嬉しい気持ちになるのは幸せだと思います。もちろん、自分の意思で行動する以上、認められない、褒められないという結果も当然訪れます。そんな自分も受け入れて、生きていくことが大切だとアドラー心理学では考えられています。
私自身も、承認欲求に縛られる生き方を捨ててから、本当に心が楽になりました。
過去の自分が苦労していた分、今悩んでいる方へお伝えしたいと思い、記事を書きました。ぜひ、参考にしてみてください!
ちなみに、参考にした本はこちらです!本当に読みやすくて、とても興味深い内容なのでぜひ読んでみてください!では!
コメント