子どもが言うことを聞かない…どうしたら良いのだろう…
こういった悩みは全国の親御さんが抱えているでしょう。
ちなみに、今回の内容を書くにあたって、科学的知見を与えてくれた本は『影響力の武器』という社会心理学の世界的名著です。
メンタリストDaiGoさんが「自分の人生を変えた本」として紹介されている本です。
この本をもとに、言うことを聞かない子どもへの社会心理学的なアプローチを紹介します。
コミットメントと一貫性
人間は、自分の行動によって、ある立場を取る(コミットする)と、自分の行動に一貫性を保とうとする性質があるそうです。
簡単な例で言うと「競馬の馬券を買う前よりも、買った後の方が、自分の賭けた馬が勝つと思う気持ちが高まる」ということが科学的にも言われています。
「馬券を買う」という行動によって、「勝つ可能性」を高く感じるようになったのです。
このように、自分の行動によって、物事への考え方が変わってしまい、そして一貫した行動を取り続けてしまうというのが、人間の性質なのだそうです。
この性質を、言うことの聞かない子どもへの対処法として活用します。
言うことを聞かない子どもへの対処法
具体的にどのようにアプローチするのか。
ポイントは以下の2点です。
STEP1:承認欲求を刺激する
STEP2:他者からのイメージを伝え、子どもの自己イメージを作らせる。
これだけです。早速見ていきましょう。
STEP1:承認欲求を刺激する
えっと…褒めるってこと?
その通りです!
心理学的には、承認欲求を刺激する行為(褒めること)は、人を操るテクニックとも言われています。
人は、褒めてくれる人に対して、より服従しようとします。
実はこの「褒める」という行為は、人間関係において「上下関係」を発生させることでもあります。
ちなみに、ビジネスの世界でも、この「承認」という手法は多く使われています。
なぜなら、部下や社員をコントロールする必要があるからです。
学校教育でも最近は「自己肯定感を高めるために褒めましょう!認めましょう!」というムーブメントがあります。
子どもをコントロールするには、承認欲求を刺激することがかなり効果的だからです。
しかし、「褒める」だけでは、本質的には子ども自身の成長に繋がりません。
なぜなら「褒めてくれる存在」がいるおかげで、行動をしているからです。
- 親に承認されたいから頑張る。
- 先生に褒められたいから頑張る。
それでは、褒められなかったら子どもはどうするでしょうか。
当然、親や先生が見てなかったら、行動をしなくなりますよね。
そこで、もう一つスパイスを加えます。
STEP2:他者からのイメージを伝え、子どもに自己イメージを作らせる
具体的にいえば、子どもに対して、「あなたって、〇〇だよね」とある種の決めつけのような言葉をかけます。
「決めつけ」とか、1番子どもが嫌いな行動だよ!
「決めつけないで!」と言われておしまい!
これ、そう思いますよね。
ただ、ここで行う決めつけは「親が願う子どもの姿」を具体的にイメージして行います。
例えば、親が「素直になってほしい」と子どもに対して思っていたとします。
そういった場合は子どもにこんな言葉を繰り返しかけ続けます。
本当にあなたは素直だよね。
これだけです。
これをあらゆる場面で繰り返し伝えます。
そうすると、子どもは「自分って素直なんだ」と自己イメージを認識します。
ここからが面白いんです。
人間は、他者が自分に対して抱いているイメージに、自己イメージを合わせていこうとする性質があるそうです。
だから、「あなた優しいね」と声かけをし続けたら、「優しい人間であろうとする」ようになるのです。
これはやってみる価値ありますね!
まとめ
もう一度ポイントを整理します。
STEP1:承認欲求を刺激する
STEP2:他者からのイメージを伝え、子どもの自己イメージを作らせる。
まずは褒めること。そして、子どもの自己イメージを作ること。
褒めるだけでは、いつまでも褒められるために頑張る子どもになります。
子ども自身が、自分で選択して行動させるには、自己イメージを作らせることです。
参考にしていただければ嬉しいです!
今日はここまでです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
ちなみに、『影響力の武器』はこちら
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