学校で何かした時によく書かされた反省文って、あれ効果あんの?
そんな疑問、持ったことありませんか?
私も中学生の頃に反省文を書いたことがあります。笑
野球部の練習試合の帰り道に、友達とパン屋に寄り道をしてメロンパンを買い食いしました。
部活動は帰宅までが学校生活の一部であるということだったので、どこかに寄り道したりすることは禁止されていたのです。
そんな私たちを目撃した後輩が顧問に報告し、発覚。私たちは買い食いをした反省文を書くことになりました。
確かに、反省文って書いている時、かなり反省はします。
しかし、私自身が教師になった今、改めて振り返ると、「反省文って科学的に意味はあるのかな?」とふと疑問に思いました。
そんな疑問をきっかけに書いていきます。
【戦争の歴史から学ぶ】反省文によって人のマインドは変わる
社会心理学の世界的名著『影響力の武器』という書籍に、興味深い事例が書かれていました。
朝鮮戦争のエピソードの例を紹介します。
朝鮮戦争の間、アメリカ兵捕虜は中国共産党が管理する収容所にいました。
戦時中は、捕虜に対して暴力行為によって、自軍に協力させたりすることが多かったようですが、中国は違った方法をとったそうです。
その方法とは、「寛容政策」と呼ばれる、心理的なアプローチによって捕虜自身の考え方を変えてしまうという方法です。
中国の寛容政策
- アメリカ兵捕虜に対して、反米的、あるいは中国の共産主義に賛同するような意見を述べるように求める。
- 「アメリカは完璧な国ではない」ということを認めさせたあと、「アメリカの問題点リスト」を作成させる。
- 捕虜仲間でアメリカの問題点について討論させ、リストを読み上げさせる。
- アメリカの問題点リストをさらに詳しく論じるための作文を書かせる。
- この作文を他の捕虜収容所や、アメリカにも送られている反米ラジオで紹介する。
この過程を終えた時、アメリカの問題点についての作文を書いた捕虜は、中国の協力者となっていったそうです。
このように、一切、暴力的な行為をせずに、中国はアメリカ兵捕虜のマインドを変えたという史実があるのです。
この部分を読んだときに、私はふと「あれ?」と気づきました。
これ、反省文に似てない??
反省文は、生徒指導上の効果が期待できるかもしれない
中国の寛容政策の一連の流れを、反省文を書かせる前提の生徒指導に置き換えて考えてみます。
生徒指導の流れ
- 子ども自身がした行為について、事実を確認する。
- その行為について、子ども自身がどう思うか考えさせる。
- 子どもが問題点に気づいた場合、何が問題だったのかを子ども自身に整理させる。
- 子どもに、今回の自分のしてしまった行為についての反省文を書かせる。
これ、寛容政策とまではいきませんが、似ていませんか?
- 問題点を挙げさせる。
- その問題点を整理する。
- 反省文を書く。
というポイントは酷似していますよね。
実際に、反省文の指導をより効果的にするのであれば、
- 自分の行為の問題点のリストを書かせる。
- 反省文は先生方全員が目を通すということを伝える。
という点を追加するとより効果的になるかもしれません。
まとめ
そんな私は、生徒に反省文を書かせたことはありません。笑
今回は、反省文が科学的に効果があるのかについて考えたかったため、こういった記事になりました。
今後、反省文を生徒指導の中で書かせる場合には参考にできるかもしません。
ということで、今回はここまでです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ちなみに『影響力の武器』はこちら!↓
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