学級経営で大切なことは何?【心理学から考える】

学級経営で大切なことって何だろう。
なかなか担任の思い通りに子どもたちが動かなくて・・・

子どもたちを動かすためには、社会心理学からのアプローチが効果的だよ。
人間の心理には、ある法則や特徴があるから、そこをうまく使って子どもたちを導いてみるのもアリだよ!

そんな「人間の心理」を扱った本を紹介します。

メンタリストDaiGoさんが「自分の人生を変えた本」と発信している『影響力の武器』です。

『影響力の武器』とは?

  • 社会心理学の名著
  • 著者は「人を説得し、その人から望む行動を導き出すための武器」には6つのパターンがあると説いた
  • 現代まで、マーケティングにも活用されるなど、人の行動の原因を科学的に知ることができる本

といったところです。

そんな世界的名著から、学級経営のヒントを得ました。

目次

「社会的証明」ってやつがすごい

社会的証明とは

特定の状況で、ある行動を遂行する人が多ければ多いほど、人はそれが正しい行動だと判断すること。

例えば、バラエティ番組で挿入される笑い声。

笑い声を流し、「多くの人が笑っている」という状況を作ります。

すると、「面白いという状態が正しい」と思ってしまうそうです。

ちなみに、あの笑い声の挿入は、つまらない時こそ効果的であるという検証も出てるそうです。

しかも、私たちが「この笑い声って、音声収録を流しているだけだよね」とあからさまにわかっていても、視聴者のウケがよくなるそうなんです。

「自分以外の集団がしている行動が正しいと思ってしまう」という心理は、学校教育の場でもよくある光景です。

むしろ、社会的証明を上手に活用している先生っていませんか?

学級経営が上手な先生は自然にやっている

これ、学級経営が上手な先生方、自然にやっています。

流れはこんな感じですね。

社会的証明の発動までの流れ

  1. 教員が子どもを上手に褒め、認めることで承認欲求を満たし、信頼関係を作る。
  2. 自己肯定感が高まった子どもは、褒めてくれる教員にさらに認められようとする。
  3. 教員が求める行動をする子どもを多数派にしていく。
  4. みんながやっているのだから正しい」という認識になる。
  5. 自動的に教員が求める行動をする子どもが増えていく。

1〜3のステップをしっかりやっておけば、あとは自走していく仕組みですね。

社会的証明を活用することで、学級経営が非常に楽になっていくことは間違いないです。

ここで重要なのは、良い行動を積極的にとっていく子どもを伸ばすことです。

「サクラ」というと聞こえは悪いですが、実際に一部の人間の行動が集団に大きな影響を及ぼすことは証明されています。

サクラの歴史

よく聞く「サクラ」という手法も、1820年代にパリで生まれたそうです。

オペラを見終わった観客が拍手喝采をするのですが、この「拍手喝采」をする人たちを雇っていたのだそうです。

しかも、その拍手喝采をする人も大々的に広告を出し、雇っていたというのですから驚きですよね。

つまり、サクラによって、大衆の反応を操作するということは効果的であるということです。

学校での活用例

  • 学級で良い行動をとってくれる子を集め、活発に活動させる。
  • 子どもに見てほしい掲示物に注目させるために、人だかりを作る。
  • 文化祭で、観客席側の生徒に盛り上げ隊を作る。

学校は集団がいる以上、社会的証明を活用するチャンスはたくさんあります。

要するに、「集団の行動」を意図的に作ってしまえば、集団の行動を操作できるということです。

私は結構、サクラを用意して集団を変える戦法は使います。笑

むしろ、サクラとしてやってくれる生徒はノリノリでやるので、それも面白いです。

しかも、面白いのは「サクラ」とバレていても、集団は流されるので、結局成功率が高いんです。

ぜひ、ご活用を!

まとめ

私は様々な職場を経験してきた中で、ほぼ全員が退勤時間を過ぎても遅くまで働いているという現場がありました。

みんなそれが正しいと思っていました。むしろ、早く帰る人が間違っているという雰囲気さえある学校も多いでしょう。

これって、まさしく社会的証明が発動されている状況だと思いました。

こういった「間違った社会的証明」に対しては、「これはおかしいぞ」と自覚する習慣をつけることが重要だそうです。

難しいですよね。

間違った社会的証明への防衛法についての詳細は、影響力の武器を実際に手に取って読んでみてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ちなみに、「影響力の武器」はKindleでも読めます↓

本はこちら!

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この記事を書いた人

▶︎元中学校の先生
▶︎業務効率化で先生方の力になりたい
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