どうも。「学級経営に関する知見」を、僕の経験、そして手元の名著たちと照らし合わせて整理したので、シェアしておきますね。
4月、いわゆる「学級開き」の時期。小学校・中学校の先生方は今、膨大な書類作成や会議に追われ、息つく暇もないんじゃないでしょうか?
正直なところ、この時期に先生が疲弊して「余裕」を失うことこそが、学級崩壊の最大のリスク因子だったりします。イライラして子どもに当たっちゃったら元も子もないですからね。
教育現場のデータを見ていると、4月は順調だったのに、ゴールデンウィーク明け(5月)に一気に崩壊する、というケースが後を絶たないんだそうな。怖いですねぇ。
今回は、そんな「5月の荒れ」を未然に防ぐために、4月の学級開きでどのような手を打っておくべきか。
結論から言えば、「事務作業を秒速で終わらせて余裕を作り」、その余裕を使って「手順(ルーチン)」を徹底的に整える。この「守り」と「攻め」の二刀流が最強です。
特に後者の「手順」について、科学的根拠や名著の教えをベースにした10のチェックリストとしてまとめてみました。これを読んでおくだけで、4月のスタートダッシュにおける「解像度」が段違いになるはずです。
1. 学級崩壊の原因とは?小・中学の学級開きで陥る2つの失敗

本題に入る前に、学級開きで失敗するパターンには明確な「2つの極端な例」があることが分かっています。これらは、古代の戦略書『孫子の兵法』でも戒められている典型的な敗北パターンです。
失敗例①:子供を調子に乗らせてしまう(優しさの履き違え)
これは「子供に好かれたい」という心理から、優しさだけを前面に出してしまうケースです。
『1分間孫子の兵法』には、このようなリーダーについて次のように記されています。
耳が痛いですね。優しさだけでは、クラスは「どら息子の集団」になり、収拾がつかなくなります。
失敗例②:ルールでガチガチにする(信頼なき厳しさ)
逆に、真面目な先生ほど陥りやすいのがこちら。「黄金の3日間で基礎を固めねば!」と意気込みすぎて、信頼関係がないうちから厳罰的に接してしまうケースです。これもまた、孫子は否定しています。
要するに、「緩すぎてもダメ、信頼なき厳しさもダメ」というパラドックスがあるわけです。
2. 学級経営のコツ:「ルール」ではなく「手順」を教える

そこで提案したいのが、「ルール」ではなく「手順」を整備するというアプローチです。
- ルール: 「廊下を走らない」といった規範(破ると罰がある)。
- 手順: 「宿題をどこに出すか」といった動線・段取り(練習すればできる)。
クラスが荒れる原因の多くは、子供たちが反抗的だからではなく、「どう動けばいいか分からないから」生じるストレスにあります。
子供のストレスを減らす「コントロール感」の重要性
鈴木祐氏の著書『不老長寿メソッド』によると、ストレス対策において最も重要な要素の一つは「コントロール感」です。
「次はどうすればいいの?」「いつ怒られるの?」という予測不能な状態は、子供からコントロール感を奪い、脳に強烈な負荷をかけます。その反動が「荒れ」につながるのです。
逆に、「こうすれば大丈夫」という明確な手順があれば、子供たちは教室という環境を自分でコントロールできていると感じ、精神的に安定します。4月の学級開きでするべきは、厳しいルール作りではなく、この「コントロール感」を与えるための手順作りなのです。
3. 【チェックリスト】学級開きで教えるべき「手順」厳選10選

小学校・中学校問わず絶対に外せない「厳選10選」に凝縮しました。
①朝の教室環境(ロッカー・提出物)
- 手順: ロッカーへの入れ方、提出物の場所、机の引き出しの左右の使い分けを固定する。
- 解説: 視覚的なノイズ(散らかり)は脳にストレスを与えます。物の住所を決めることで、脳のメモリを消費させない環境を作ります。
②朝の会・日直のルーチン化
- 手順: 挨拶→健康観察→先生の話。リズムを一定にする。
- 解説: 変化よりも安定を。デール・カーネギーも言うように、人は「期待をかけられるとそれに応えようとする」生き物です。日直の役割を明確にし、「君たちならできる」という期待(手順)を用意してあげましょう。
③授業開始の挨拶とスイッチ
- 手順: 筆箱は右上、号令でスイッチオン。
- 解説: プロスポーツ選手のルーチンと同じ。「これをしたら勉強モード」というスイッチを脳に埋め込みます。
④授業のスタンダード(ノート・配布)
- 手順: 日付・めあての位置を統一。プリント配布のルートを固定。
- 解説: 「どう書くか」に悩む時間をゼロにし、「何を考えるか」に集中させます。

⑤人間関係のルール(感謝・トイレ)
- 手順: 物を渡す時は「どうぞ」「ありがとう」。トイレは許可制だが我慢させない。
- 解説: カーネギーの『人を動かす』にはこうあります。
トイレに行きたい生理現象を否定せず(自尊心を守り)、感謝の言葉を手順に組み込むことで、自然と温かい空気が醸成されます。
⑥安全な移動(整列・歩行)
- 手順: 教室で整列完了してから出発。「忍者のように」移動。
- 解説: 廊下での指導は難しいので、教室内で完了させます。「静かに!」と怒鳴るより、「忍者の修行だ」とゲーム化する方が、子供の「没頭する力」を引き出せます。
⑦給食システムの確立(動線設計)
- 手順: 一方通行の配膳ルートを作る。
- 解説: 渋滞はトラブルの元。物理的な動線設計でミスを防ぎます。

⑧空白時間のマネジメント(待機・調整)
- 手順: 「食べ終わった子」「課題が終わった子」が何をするか(読書など)を明確にする。
- 解説: ここが最大の盲点です。
『「怠惰」なんて存在しない』の著者デヴォン・プライスが指摘するように、人は「どうしていいかわからない」時に不安を感じ、それが問題行動に見えることがあります。
「暇=悪」ではありませんが、「何をすればいいか分からない時間」は荒れを生みます。やることが明確であれば、子供は落ち着きます。
⑨全員参加の清掃(役割分担)
- 手順: 役割分担を明確にし、終了のチャイムで必ず終わる。
- 解説: ダラダラさせないことで、「終わりがある安心感」を与えます。
⑩1日の締めくくり(帰りの会)
- 手順: 連絡、確認、さよなら。短くパッと終わる。
- 解説: 先生も早く帰りたいですよね?(笑) 良い余韻を残して終わるのが鉄則です。
休憩:事務作業を効率化して「指導する余裕」を作る

「手順が大事なのは分かった。でも、そんな細かく指導してる余裕なんてない!」
…図星でしょうか?
4月は提出物のチェックや会議で殺人的な忙しさです。
しかし、ここで手を抜くと5月に崩壊します。だからこそ、「削れる業務」は徹底的に効率化し、子供と向き合う時間を捻出するのです。
特に時間を奪う「所見作成」などの事務作業。これを今のうちからツールで自動化しておきましょう。空いた時間は、先生の休息と、子供への愛情を注ぐために使ってください。
先生、もう所見で残業するのは終わりにしませんか?
「いい文章が思い浮かばない…」そんな悩みを解決する、40名分の所見が1時間で終わる神ツールがあります。
Excelであっという間に所見を作成できるツール
4. 手順を定着させる指導法:子供の「自己決定感」を引き出す

最後に、この10の手順をどう運用するか。
ただ「こうしなさい!」と命令するのは得策ではありません。『影響力の武器』で知られるチャルディーニらの研究によれば、人は「自分の意思で選んだこと」に対して強く責任を感じ、一貫した行動をとろうとします(コミットメントと一貫性)。
心理学に基づく「選ばせる」指導法
- 先生の案を提示する(準備)
- まずは、先生の中で「これがベスト」という手順(10項目)を持っておきます。
- 子供に相談する(自己決定)
- その上で、「先生はこう思うんだけど、みんなはどう思う?」「A案とB案、どっちがやりやすい?」と問いかけます。
- 『「怠惰」なんて存在しない』にはこうあります。
> 「自分の人生を自分で決める権利を奪われると、やる気を出す理由はなくなり、頑張る意味も見出せない」
> (『「怠惰」なんて存在しない』より引用)
5. まとめ:4月の学級開きは「手順」と「余裕」で決まる

手順(ルーチン)が決まれば、子供たちは安心してそのレールの上を走れます。
渋滞(トラブル)がなくなれば、先生がガミガミ怒る必要もなくなり、クラスは平和になります。
そのためには、先生自身に「心の余裕」が必要です。
忙しさに負けて、場当たり的な指導になってしまうのが一番怖い。
だからこそ、文明の利器を使って「事務作業を効率化」し、浮いたリソースを「手順の確立」と「子供との対話」に全振りしてください。
「学級経営」と「働き方改革」はセットです。
賢くツールを使って、最高の学級開きと、優雅な定時退勤を手に入れてください。応援しております。
事務作業を秒速で終わらせる準備はできていますか?
所見作成の時間を劇的に短縮し、子供と向き合う時間を作り出すツールです。





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